今日はこの方を紹介しよう、日本人として世界挑戦が輪島に次ぐ 一番多い何と世界戦を13度も・・改めて吃驚しました。 |
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ゴンザレスとは、3度戦い一勝一敗一引き分け
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ゴンザレス1 | カント | ロペス | カント1 | カント2 | ゴンザレス2 | ゴンザレス3 |
朴1 | 金 | 朴2 | 朴3 | アベラル | 渡辺 |
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小熊 正二×ベツリオ・ゴンザレス 昭和49年10月1日 . WBC フライ級 東京 ・ 日大講堂 . 判定 15回 小熊 正二 小熊が大金星をあげた。ゴンザレスとは5ヶ月前のノンタイトル戦でま みえ、小差の判定で敗れて居る。その健闘が認められての再戦。 ベネズエラ人のチャンピオンには明らかに油断があったようだ。かって 大場選手を苦しめたような素早い動きも連打も、殆ど見られない。対す る小熊も慎重に成りすぎ、手数不足。試合は盛り上がらないまま終了。 サウスポー・スタイルからワン・ツーを決めた小熊が、有効打で勝り2対 1のスプリット・デシジョンをものにした。この試合に激怒したゴンザレス は、勝利者トロフィーを蹴って壊す等大荒れ。小熊は、トロフィーの台座 しか受け取れないという。後味の悪い幕切れとなる。 |
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小熊 正二×ミゲール・カント 昭和50年1月8日 . WBC フライ級 宮城 ・ 宮城県 SC 判定 15回 ミゲール・カント 小熊が僅か100日たらずで、世界の頂点から滑り落ちた。メキシコから やって来た小柄な挑戦者は、パンチこそ無いが、それを補ってあまりあ るテクニックの持ち主だった。軽快なフットワークに乗せて、多彩な左が 問題無く出る。小熊は初防衛戦の緊張からか動きがぎこちなく、攻めも 直線的。カントも決めてを欠いたものの、いきなりの右カウンターする等 的確さで勝り、僅差の判定でタイトルをものにした。カントはこの後フライ 級史上3本の指に入ると言われる大選手に成長して行く、一方、小熊が 王座に返り咲くには、これから5年間も待たなければ成らなかった。 |
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アルフォンソ・ロペス×小熊
正二 昭和51年4月21日 . WBA フライ級 東京 ・ 日大講堂 . 判定 15回 アルフォンソ・ロペス ロペスは花形を連破したサラバリアをKOして、王座に就いて居る。 デビュー以来、無傷の23連勝14KO。パナマ人ボクサーらしいスピー ディーで柔軟なボクシングに、小熊はついてゆく事が出来ない。2回、 右ストレートのカウンターでダウンを喫したあとは、焦りからパンチが流 れ、最後までロペスを捉えきれなかった。ロペスは初防衛に成功した。 |
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ミゲール・カント×小熊
正二 昭和53年1月4日 . WBC フライ級 福島 ・ 郡山市総合体育館 . 判定 15回 ミゲール・カント 小熊にとっては、なんとも惜しまれる敗戦だった。このカントには3年前 手にしたばかりの王座を奪われた苦い経験がある。雪辱を期す小熊は 何時にない好スタート。サウスポー・スタイルから左を主武器に攻める がカントは打たれれば必ず打ちかえし、ポイントを許さない。中盤インサ イドからのショートのワン・ツーでリードを奪ったカントは、小熊の反撃に てこずりながらも、2対1の僅差の判定で逃げ切った。小熊には、あと 一歩の詰めがなかった。 |
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ミガール・カント×小熊
正二 昭和53年4月18日 . WBC フライ級 東京 ・ 蔵前国技館 . 判定 15回 ミゲール・カント 小熊に3度目の正直は訪れなかった。此れ迄カントに微妙な判定で苦 渋を舐めさせられて居る小熊は、中盤迄互角に戦うが、9回、右目の上 を切り出血。10回にはヘッディングの反則で減点を取られ、13回カント の右ストレートを立て続けに食って、決定的なポイントを失った。判定は 文句無しにカント。日本人の世界挑戦は、海外も含めて此れで16連敗 というワースト記録を作る。一方カントはこの後も防衛記録を伸ばし、14 連続防衛というフライ級史上不滅の金字塔をうち立てた。 |
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ベツリオ・ゴンザレス×大熊
正二 昭和54年1月29日. WBA フライ級 静岡 ・ 浜松市体育館 引き分け 小熊は「大熊」と改名したが、またしても判定に泣かされた。ゴンザレ スとは、世界タイトルを獲得した時以来、5年ぶり3度目の対戦。大熊は 此れ迄とは見違えるような積極さを見せる。左ストレートをボディー右フ ックを顔面というコンビネーションで、王者を何度もたじろがせた。ゴンザ レスも、中盤から右ショートで反撃。一進一退の攻防の末、大熊が小差 で勝ったかに見えたが、判定はドロー。「つきに見放されたのか」と大熊 は天を仰いだ。 |
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ベツリオ・ゴンザレス×大熊
正二 昭和54年7月6日 . WBA フライ級 栃木 ・ 栃木体育館 . 12回 KO ベツリオ・ゴンザレス 12回中盤ロープ際の接近戦で、大熊の顎にゴンザレスの引っかける 様な右フックがヒットした。大熊には不運が重なった。後頭部を一度ロ ープの上段に打ち付けた後、前のめりにダウン。この時キャンパスに 顔面を強打してしまうのだ。必死に立ち上がろうとしたが、其の侭カウ ント・アウト。ゴンザレスも一瞬、あっけにとられる幕切れとなる。それ までの大熊は、何時になく積極的だった。いきなりの左ストレートから たたみかける様な速攻。だが攻撃が単調な為、老獪な王者に読まれ 右ショートのカウンターを食う。そして、この右ショートが5度目の対戦 に決着を付けたのだった。大熊は「悲運のサースポー」の名を残し、 引退するものと見られたのだが・・・・・・ |
朴賛希×
大熊 正二 昭和55年5月18日 . WBC フライ級 韓国 ソウル現地にて. KO 9回 大熊 正二 あれから5年の歳月が流れもう終わりかと誰もが思っていた。大熊は 韓国にチャンピオンを追って乗り込み今度は、WBCの朴 賛希に挑戦 念願のタイトルを現地で取る事は極めて難しい。しかし大熊は執念で チャンピオンをKOに葬って堂々凱旋した。現地でのタイトル奪取は5人 だと思うがその中に仲間入りした。此れほどにタイトルに固執したのも 珍しいと今に成って私は思う。この後朴と2試合を行う。写真が無いの が淋しい。 |
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大熊 正二×金
性俊 昭和55年7月28日 . WBC フライ級 東京 ・ 蔵前国技館 . 判定 15回 大熊 正二 この2ヶ月前、大熊は戒厳令下のソウルで、不敗の朴賛希をKOしその 初防衛戦だ。相手は半年前、中島にJrフライ級のベルトを奪われた韓 国の金だ。大熊は右に旋回しながら、右フック、左ストレートを決めては 離れるヒット・アンド・アウェー作戦。此れが図に当たり、中盤までにポ イント差を広げたが、追撃がない為金の追い上げを許す。後半は金の ラフ・ファイトに引きずり込まれて押され気味。しかし、前半の貯金がもの をいい、2対1の判定で辛勝した。 |
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大熊 正二×朴
賛希 昭和55年10月18日 . WBC フライ級 宮城 ・ 宮城県SC 判定 15回 大熊 正二 初回早々、波乱が起きた。この回終了間際、朴の右フックを受けて・・ 大熊がダウンしたのだ。此れで逆に気負った朴は、口を開けて頭から 襲い掛かるが、大熊は冷静だった。5ヶ月前ソウルで戦いKO勝ちして いるだけに、朴の突進を巧みにいなし、左右アッパーで弱点のボディー を突く。ペースを乱した挑戦者は、8回すぎから急にスピード・ダウン12 回には、王者の猛攻でグロッキーに陥る。だが、大熊は無理をせず僅 差の判定で難敵をかわした。 |
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大熊 正二×朴
賛希 昭和56年2月3日 . WBC フライ級 東京 ・ 後楽園ホール . 判定15回 大熊 正二 3度目の対決も、大熊の手があがった。前半は、ほぼ一方的な朴のペ ース。左右フックの荒々しい攻撃で、王者をたじろがす。大熊は自分の 距離で戦えないうえ、両目の上を切って流血。だがここを焦らず乗り切 ったところに、世界戦11回目というベテランの値打ちがある。8回を境に 攻守は逆転。ボディー・ブローの蓄積が徐々に効果をあらわし、朴は足 が動かなくなる。更に左耳の上を切り激しく出血。血まみれの戦いの末 キャリアと気力で上回る大熊に、勝利がもたらされた。 |
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大熊 正二×アントニオ・アベラル 昭和56年5月12日 . WBC フライ級 茨城 ・ 水戸市民体育館 . 7回 KO アントニオ・アベラル 大熊もKO負けでタイトルを失い、日本は5年ぶりに無冠の時代を迎えた 王者の出だしは、好調だった。挑戦者の長いリーチを掻い潜って、左右 のボディー・ブローを決める。3回には、左アッパーから右フックのコンビ ネーションで、若いメキシカン・ファイターをぐらつかせた。しかしKO率8割 を誇るアベラルは、重いパンチで次第に王者を圧倒。7回、打ち合いに出 て来た大熊に、左右のアッパー、フックを連打して、キャンパスに叩き付 けた。減量の失敗から、早い回に決着を付けようという焦りが、大熊にと って裏目に出た。 |
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渡辺 二郎×大熊
正二 昭和57年11月11日 . WBA Jrバンタム級 静岡 ・ 浜松市体育館 . 12回 TKO 渡辺 二郎 渡辺が、前フライ級チャンピオン大熊の野望を断ち切った。スピードで 上回る王者は、ヒット・アンド・アウェーの安全策で前半をリード。3回に 偶然のバッティングで右目を深くカットした大熊には、益々苦しい戦いと なる。大熊も世界戦13戦目らしい老獪さで、決定打を許さないが、 得 意のボディー攻撃は渡辺にかわされた。王者優勢のままラウンドは進 み、12回、右フックを左目に受けた大熊は、突如、背を向けて試合を放 棄した。両目が見えなくなったという理由からだった。 |
ウェイトが厳しくJrバンタム級に・・日本の渡辺二郎に挑戦するが3度 目のチャンピオンの夢は破れ執念と根性で戦って来たが終止符を打つ |